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メイキング・オブ・「MGSV GZ:スネーク」スタチュー、座談会第一回「山岡さんに依頼編」

            
こんにちは、原田プリスキンです。

雷電のときに赤尾さんGeccoさんを召喚して行いましたメイキング座談会。
非常に好評でしたので、スネークのほうでもやろう!ということになり、スネークの原型制作を担当した山岡真弥さん、Geccoさんを召喚、お話を伺いました。


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まだ最後までテープ起こしができていないので何回に分かれるかわかりませんが(汗)、見切り発車でスタートします!
第一回、「山岡さんに依頼編」です。

それでは、どうぞ。
※ ※ ※


原田本日はお集まりくださいましてありがとうございます。まずは、最初のほうから振り返っていきたいんですけど。

山岡:はい、よろしくおねがいします。

原田:今回のスネークで、我々としては初めて山岡さんにお仕事をお願いさせていただいたことになります。その経緯から……。

Gecco:スネークを山岡さんに作ってもらおうというのは漠然とは決まってたというか、その時点で(雷電の原型を作った)赤尾さん(※1)は無かったんですよ、ほかで手一杯だったので。赤尾さん、メタルギアソリッド(1作目・※2)だったらやりたいって言ってたんですけどね。それで、山岡さんにお願いするのはどうでしょうという話を原田さんにしました。

(※1・赤尾さん……HEADLONG/赤尾慎也さん。原形師。Geccoではサイレントヒルの三角頭、ロビー君、そしてMGR雷電の原型を担当。もう少しで長丁場だったベルセルク・ガッツが完成……する!はず!)
(※2・言ってるだけでラインナップ予定があるわけではありません。いつか作れたらいいなあ。)


原田:で、僕はすぐ賛成して。

Gecco:元々僕が山岡さんを知ったきっかけっていうのがやっぱり矢竹さん(※3)。山岡さんがブラフマー(※4)を出されたときに矢竹さんから「いいのがあるけど、これ買いませんか?」って話が来たんですよね。


(※3・矢竹さん……ACCEL/矢竹剛教さん。ペインター、原形師。Geccoでは三角頭、バブルヘッドナース、MGR雷電の彩色を担当。)
(※4・ブラフマー……山岡さんのオリジナル作品。ヒンズー教最高神の一人、ブラフマー/梵天を時代劇風に解釈して立体化。)

原田:ブラフマー、2011年7月のワンフェスに出してますね。

山岡:そうですね、作ってたのを売り出してから矢竹さんから連絡があって、ワンフェスに一緒に持っていって売ってこようか?という話を貰って……って感じですかね。

Gecco:山岡さんって面白い原形師がいますよって、紹介は受けてたんですよ。これから絶対伸びるというか、ガンガン出て行くはずだから唾つけたほうがいい。まだメーカーの仕事とかそういうのはやってなくて、手垢のついてない状態だから(笑)。でもそのときは会社を立ち上げたばっかりで、お金が全然無かったからそれは買えなかった……。

山岡:(笑)

原田:Geccoができたのも2011年7月ですから、ブラフマーがワンフェスで出たのと時を同じくして、なんですね。

Gecco:そうか。

山岡:あー、そうなんですね。

Gecco:だからそれを矢竹さんが「買っておきません?」って。僕は後ろ髪ひかれつつも「ごめんなさい、欲しいですけど」と言っておきながら、まあ後々、矢竹さんがストックあったんでって売ってもらいましたけど。

山岡:はい。

Gecco:で、とにかくブログ見て、すごいと。まずテクノバイキング(後述)に衝撃を受け、そこから山岡さんの作品を見て、野生爆弾のヘッドとかおばちゃん(※)とかですね、あのへんを拝見して、すごいんですけど、別な意味でもすごかった。……どういうチョイスなんだと!

(※・写真を見たらすぐわかる、「ガキの使いやあらへんで」のおばちゃん1号。山岡さんはお笑い好き。)
 

山岡:ハハハ!

Gecco:モチーフのチョイスがあまりに独特。普通考えそうにないなあ。テクノバイキング(※)もそこではじめて知って、なんか踊ってる変なおっちゃんみたいな(笑)。


(※・テクノバイキング……ドイツの路上音楽フェスで偶然撮影された、かっこいいおっさん。海外のネット上でブームになった。基となった動画は↓)



山岡:はい(笑)。

Gecco:でもひたすら造型としてはかっこいいというのはあったんで、いつか一緒に仕事したいと思ってたんですね。

原田:プロになる前というのは、どういったことをされていたんですか?

山岡:'11年以前はフリーターで、普通に工場で派遣社員で働いてて。造型は趣味というか、まあ(笑)。原形師になりたいなあと思いつつ、自分の作りたいものと、普通に世の中で売ってる……アイテムというかねえ(笑)。

原田:はいはいはい(笑)。

山岡かけ離れてるなあという感じが。おばちゃん1号とか作ってましたからねえ。だからそのへんの不安はありましたけど(笑)。
 
(※・おばちゃん、こちらは3号。みてのとおり無駄にすごい造型。)

原田:山岡さんお幾つでしたっけ、お年。

山岡:僕33歳です、今。

原田:では30になろうかというときに、原形師としてプロデビュー。

山岡:そうです、そうです。

Gecco:うん。結局スネークの造型を誰がやるかというところは、グラウンドゼロズの版権を取ったという時点で、山岡さんで行きましょうということで決定だったわけです。ただ、僕と原田さんの中で、山岡さんに対する心配ごとというのが多少あったんですよ。

山岡:はい(笑)。

Gecco:今だから明かす、じゃないですけど……。

山岡:あるでしょうねえ、多分(笑)。

原田:いやいやいや、そんなアレじゃないですよ。

Gecco:そうそう、でもその前に、僕あれですよね。テストで一回スネークとは関係ないヘッドをひとつ(※)……元々造型という点では絶対な信頼が置けてましたから、どういうコミュニケーションの取りかたをしていくのがいいのかとか、そういうのを探るために一回お願いしたんですよね。
(※・何のヘッドだったかは内緒です。)

原田:Geccoさんは初めての方とは本番の前にそれ、やりますよね。

Gecco:まあまあまあ、やっぱり「人対人」が一番大事ですから。

山岡:はい。

Gecco:そこで一番僕が驚いたのは、作るの早いなと思ったんですよ。

原田:うん。

山岡:えっ、そうですかね。

Gecco:ヘッドだけって言ったらそうかもしれないですけど、2週間かからなかったイメージじゃないですか?

山岡:だいたい2週間くらいです。

Gecco:そうですよね。資料でDVDとかお送りしたら、パパッと形を落とし込んで。

原田:はい。

Gecco:それで2週間くらいで出来上がって、早いなっていう。特にリアルなヘッドって難しいですから、もっと時間かかる人もいるじゃないですか。それこそ何ヶ月単位、ヘッドだけでもそこはかかります、みたいな。手の早い人だなあというイメージは強かったですよね。

原田:うん。

Gecco:そこからスネークいきましょうって中で、過去の作品……テクノバイキングなんかを拝見すると、体、ポージングが硬いかなというイメージがあったんですよ。

山岡:はい。

Gecco:ダメというほどではないんですけど、もう少し力の入れ加減と抜き加減がどうかっていう。あと山岡さん自身も仰ってた、ヘッドは得意なんですけど体は苦手なんですよねと。

山岡:なんというか、全身作る数と、頭だけ作る数が合ってないんですよね。頭だけ作ることが多かったから。

Gecco:でも、まったくゼロではないですよね。テクノバイキングであったり、おばちゃん1号であったり。

山岡:はい。でも、どっちも極端というか、スタンダードな感じではないですよね。

原田:気持ちディフォルメ入ったりとか。テクノバイキングはスタンダードですかね。

山岡:あれは、ちょっと筋肉盛ってますね。資料があの映像だけなので。

Gecco:若干なんでしょう、ヒーロー体型というんじゃないですけど、フィギュア体型というか。あれはあれで、ほどよいアレンジではあると思います。

原田:そのままやるんじゃなくって、スケールにしたときに見栄えのする工夫はされてるんだなあとは思いましたね。若干誇張している。

山岡:ええ。

原田:ただちょっとポーズの、力の入り方が全体に硬いかなあ?というのは感じていて。

Gecco:それであれですよ、原田さんがわりと不安という話を。不安といってもあれですよ、造型に対してっていうよりは、どこまで意見を言っていいのかな?みたいな。

原田:そうですね。はじめてのお付き合いで、お人柄がわかりませんでしたから。

Gecco:人によっては、言ってしまうと「造型やってない人間に偉そうに言われたくない」という難しい方もいらっしゃるので。その辺逆に僕は、ヘッドで一回やっていただいたときに、……そうそうこれは裏話で言ってしまうと、矢竹さんからは、「山岡クンはとにかく変わった子ですよ」と。

山岡:ええっ!(笑)

Gecco:言われてました。腕は確かなんだけれども、ちょっと着眼点が特殊ってことも含まれてると思うんですけど、テクノバイキングであったりとか。テクノバイキングも、誰かに真似されたら嫌だから先に早く作ろうと思って作りましたっていうので、いやいや誰が真似すんねんと(笑)。

山岡:(笑)

Gecco:独特の間というか……は、ありますよって言われて、ただヘッドお願いしたときに、あら全然普通じゃないのというか、どこが難しいというか、とにかく全然変わってはいない(笑)。造型の着眼点は変わっているというか、ユニークだなあとは思いましたけど。

山岡:はい。

Gecco:やりづらさであったりは感じなかったですし、例えば気難しいとかそれこそ偏屈であったりとか、しゃべりづらいとかそういうのは全然感じなかったですから、いやいや矢竹さん全然普通っすけど、みたいな(笑)。

山岡:ハハハ。

Gecco:なに言うてはるんスか、みたいな(笑)。で、まあ原田さんにも「そんな不安にならんで普通に話してたらいいと思いますよ」って、じゃあとりあえず形にしていきましょうかってとこですかね。

原田:とはいいつつ、僕も矢竹さんから「山岡クン独特やで」というのは聞かされていたのでまあ最初は、おそるおそる……。

山岡:(笑)。

原田:で、Geccoさんがいざ本番の発注をさせてください、で、ものがメタルギアのスネークなんですって伝えたら、「やっぱりそうでしたか、そう思ってました」という反応が返ってきたというのを伺いましたが。

山岡:Geccoさんのことはもちろん見てました。一応サイレントヒルとか、雷電とかを見てたんで。それで話が来たときに、ひょっとしてスネークか?というのはありましたね。



Gecco:直感的にスネークって思われました?

山岡:雷電作ったらきっと次はスネーク……どのバージョンかとか、そこまではわからないですけど。

Gecco:サイレントヒルもありますから、(サイレントヒル2の主人公の)ジェイムス(※)が来るとか、そういう可能性も(笑)。
(※・こちらも言ってるだけで、具体的なラインナップ予定があるわけではございませんのでご了承ください……。)

山岡:やあ、雷電行ったらもう、ねえ(笑)。それしかないですもんね。

Gecco:そのときのお気持ちというのは、どんなもんでした?

山岡:すごいプレッシャーと言うか、うわあ……とおもいましたね。

Gecco:それは、なぜに……。

山岡:これは、えらいことになるな!という。キャラクターの知名度はもちろんですけど、画像とかは見てたので、リアルなCGのもの作るんだったら相当キツいだろうなあと思ってましたね。前にもゲームのキャラを作ったことはあったんですけど、そこよりもリアルさが増してましたから。

原田:それってなんのゲームですか?

山岡:○○です。名前出てないんですね。

原田:山岡さんって、今まであまり名前の出るお仕事ってされてないんですよね。

山岡:そうですね。

原田:名前知って欲しいんですけどね、僕は。山岡さんご自身はあまり前に出たい的な気持ちは無いって仰ってましたっけ。

山岡:僕、名前出ると……どうなんでしょうね?

原田:なかなか日本には、この世代でこのアプローチの造型ができる方いらっしゃらないですからね。

Gecco:メジャー街道を驀進してもらいたいですけど。

山岡:いやいや。

Gecco:同系統の方っていらっしゃらないですよね、なかなか。需要とかそういう問題もあるのかもしれないですけど、国内はロボとか美少女の原型師さんに偏りがちなので、是非稀有でしかも凄腕、というところで皆さんに応援してもらいたいですよね。
 

第一回はここまで。
第二回、制作編へ続きます!
第三回はこちら

スネークのご予約はこちらからどうぞ!
メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ/ スネーク 1/6スケール PVCスタチュー

先月24日に受注を締め切らせていただきました、
【追加生産分】メタルギア ライジング リベンジェンス/ 雷電 1/6スケール PVCスタチュー

スネークと入れ違いで締め切りとなったため、スネークから雷電を知った方より多数のお問い合わせを頂きました!
ありがとうございます。



一旦締めたのですが、少しだけ生産数の追加ができましたので、ただいまカートを開けております。他店様にもご案内しておりますので、もし追加生産数を注文数が上回ると、上回った分だけご用意できなくなる可能性がございます。安全に手に入れるため、こちらもお早めにぜひ!

よろしくおねがいいたします!

◆原田プリスキン◆

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