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「プロトタイプ・ビッグチャップ」って何だ!? あなたの知らないエイリアンの世界

            
原田プリスキンです!

先日、予約受付が開始になりました

431890-w300[1].jpg
エイリアン・アクションフィギュア シリーズ7
誰もが待ち望みました、「AVP エイリアンVSプレデター」版ウォーリアー・エイリアン!

どうしてこんなに勿体ぶったのかわかりませんが、やっと出ました……。

このウォーリアーの特徴といえば、やはり「エイリアン4のエイリアンと形がほぼ同じ」というところでしょうか。
映画用に作られたスーツは、実際「エイリアン4」で作られた型を大部分流用しています。
違う部分は足が逆関節でないこと、そして背中の突起が背中の真ん中に追加されていたりいなかったりします。

「されていたりいなかったり」というのは、設定上はあるのに、劇中ではほぼ見当たらないということで。

(監督のポール・アンダーソンはビッグチャップが好きなもので、あの雰囲気が欲しくて新規造型されたのですが、やっぱり結局ジャマだったみたいです。ホットトイズやX-PLUSのフィギュアでは突起が見られます)

なので今回のはナシバージョンということですね。
あれ?色変えて足変えたら「エイリアン4」が出せる……?


それでもって、グリッドエイリアン!
言わずと知れた、AVPのアイコン的エイリアンです。
過去エイリアンシリーズでは、多数の中の個性的な奴として「エイリアン4」の「いじめられっこエイリアン」なんてのがいましたが、目印をつけて個性を出すのは考えたな〜という感じ。

見ての通り、よくできてます。さすがはネカ。頭部の曲線が美しいですね。

こうして、欲しかったアレがようやっとラインナップしてくれたわけで……嬉しいよう!

さて、問題なのがこれです。

……。





なんだお前は。




クリアパーツな透明リアン。


誰?


と、思う方がいても仕方がない。
なにしろ映画には登場しません。

しかし、エイリアンの歴史には登場します。
先日、このエイリアンが発表された際に軽くツイートしたところ多くの反応をいただいたので、あらためてご紹介させていただきたく。

まずは、一作目「エイリアン」が現在知られている形状になるまでは、それなりの経緯がありました。

「エイリアン」の脚本家であるダン・オバノンの初期作(脚本、美術、俳優を担当)「ダーク・スター」からの友人で、元ディズニーの漫画家ロン・コッブ

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の「デロリアン」を、タイムマシン仕立てにデザインしたりしたスゴイ人です。
オバノンとロン・コッブとは、共に制作中止になったアレハンドロ・ホドロフスキー監督による「砂の惑星」組でもありました。

「エイリアン」ではオバノンに呼ばれて「ノストロモ号」の内装・外装のデザインなどを主に担当。
エイリアン本体のデザインも描いています。

こちらです。

ロンコッブのエイリアン.jpg

ウーン。

ちなみにロン・コッブは「スター・ウォーズ」のクリーチャーデザイナーでもあります。そんな風味がありますよね。
あんまり怖くないなあ。

このイラストには、元があります。

オバノンのギーガー調エイリアン.jpg

ダン・オバノンによるスケッチです。なるほどなるほど。ギーガー・タッチだ。



……というわけで、こちらもホドロフスキー版「砂の惑星」組!
H.R.ギーガーがコンセプトデザインで呼ばれました。ヨッ、真打!


そして、エイリアンのデザインを描き起こします。




この時点ではまだがありますね。

そして、ラリー・コーエンの「空の大怪獣Q」などで特殊造型を手掛けたロジャー・ディッケンがクリーチャー造形を担当することに。

……しかし、ディッケンが制作したエイリアンは、ほとんど資料が残っていません。
現在発見されているのは数点の白黒写真のみ。

ディッケンのエイリアン2.jpg

こちらがマケット(試作検討用モデル)。1/3スケールくらいでしょうか?
左にいるのがディッケンです。

ディッケンのエイリアン.jpg

マケット、横から。
どんな感想を持ちますか?これ…………。

……。

ディッケンのエイリアン3.jpg

そして、もうすでにエイリアンを演じる人は決まっていたので、その人(ナイジェリア出身のデザイナー、ボラジ・バデジョーさん)の全身型をとり、造形されます。

今知られているエイリアンより、男性器度が高いッ!

……。

結果は皆さんご存知の通り。このエイリアンは不細工だったのでボツりました。

しかし、ディッケンを笑ってはいけませんよ!

映画に使われたフェイスハガーとチェストバスターは、ディッケンの造形物です。



この時点ではまだ、目と腕がありますね。左からディッケン、リドリー・スコット。

リドリーは、目は知りませんがこのあとチェストバスターの腕を自らの手でもいでしまうのでした。

尻尾は、チェストバスターとフェイスハガーでこの時点から共通だったことがわかります。

chestbursterprop.jpg

そうして完成したチェストバスター。
ギーガーの造形だと思われやすいですが、ここであらためさせていただきたい!

脇道にさらにそれちゃいますが、ギーガーのチェストバスターはこちら。

picture010-2.jpg

「ギーガーズ・エイリアン」という自らが著した書籍で、「不細工な七面鳥」と書かれていたのがこれです。
正直、ディッケンのほうがずっといい……。

giger_diary_04-36378834.jpg

いろんな骨を組み合わせて制作したようですね。



ギーガー版フェイスハガーです。



やはりディッケンのほうがいいような気がします。見慣れたからかもしれませんが……。


ということで、ギーガーが制作したクリーチャーで「エイリアン」劇中にて使用されたものは「ビッグチャップ」(と、スペースジョッキー)だけだということを、あらためて。意外と知らなかった方も多いのではないでしょうか。

さて、本筋に戻ります。

成体エイリアン制作のバトンを渡されたH.R.ギーガー。
じつははじめから、「エイリアンの皮膚を半透明にしたい」と考えていました。
なぜか!?半透明はロマンだからだ!多分!

そこで成体エイリアンの造形を完成させたあと、



型取りして、スーツが制作されます。


スーツの型。

そこでまずトライされたのが、「透明スーツの制作」なのです!

初期透明PVC製ヘッド.jpg

頭部はプラスチックで。



ボディは透明ラバーで抜かれました。

そうして完成した、透明スーツ!

076 - ayrJI3x.jpg

おお。透明だ!

ALIEN-1979-translucent-suit2.jpg

ボラジ・バデジョーさんのマネキンに着用させたところです。
うーん、美しい……。



非常にかっこよろしい!

070 - SE9IIPA.jpg
左に注目。

と、いうことで!
やっと最初に戻ってきました!



このネカの新商品、「プロトタイプ・ビッグチャップ」は、この「透明エイリアン」のフィギュア化なのです!

ま、
ままま
マニアックにもほどがあるだろう!バカ!

ビックリしましたね、これ出るって知ったときは……。
正直言って、以前リリースした商品の、苦肉の策のカラバリであることも否めないのですが。
この時点で口周りの腱があってはならないし、顔も上下につぶれた「メカニカルヘッド」になっていて、手首の接合部分も最終的なスーツのものになっています。

でも、でもでも!
この「透明エイリアン」のフィギュア化は、これが最初で最後でしょう。
こんなアホなことをするのは、ネカくらいしかありません。

ぼかあ買いますよ。あなたはどうする!

さて、この透明スーツは本編では使われず、ボツになりました。
ご存知の「ビッグチャップ」はめちゃくちゃ非常にカッコいいですね。
結果的には、たぶん良かった。

長々と説明してまいりましたが、なんでこんなに長々書いたかというと。今回、この透明エイリアンにネカが付けた名称は「Prototype Xenomorph」でした。
それなら「プロトタイプにもいろいろあるのよ」ということで、この機会にロン・コッブやディッケンのエイリアンも知っていただきたかったというわけです。



まだ、もう少し続きます。

現在、この透明スーツは?
2012年、「エイリアン」のアソシエイト・プロデューサーであったアイバー・パウエル氏が所持していることが明らかになり、ネットで写真が公開されました!

ちょっと引いちゃうような有様になっています。ご覧ください。



omhes.jpg


ウワッ


ybxjr.jpg


ヒエー!


まさに、「粉々」状態。大半は「粉末」と化しておりました。

fvjfl.jpg

しかしヒドい状態だ!
ボロボロすぎる!


でもこれ、歴史的価値ははかりしれないですからね。
まさにジグソーパズル状態だったと思いますが、粉末化していない部分をレスキューし、修復された姿が

こちらです。

alien-prototypesuit2_1.jpg

おおお……!

transluscent-1.jpg

よ、よくここまで!直した人エライ!

この写真がネットに上がったとき、エイリアンファンの間では騒然となりました。伝説のアレが現存したなんて!!

それでもってフィギュア化もされちゃう。
透明エイリアンも、なんだか報われたと言うかなんというか、良かったね、という感じです。

ちなみに、「皮膚が透明なクリーチャー」を作りたかったギーガーは、のちに

h_02623157-1.jpg

「スピーシーズ」で念願を果たします。
スティーブ・ジョンソンが製作した「シル」は、ギーガーから絶賛されました。

さて、いかがでしたでしょうか「透明エイリアンの秘密」

なにが言いたかったかというと、

【送料無料】エイリアン/ 7インチ アクションフィギュア シリーズ7: 3種セット

ご予約受付中でーす!
買い逃しちゃダメよ!

それではまた次回、エイリアンの時間にお会いしましょう。

◆原田プリスキン◆

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