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豆魚雷のAmazing Artist Collection Vol.6/ 山本翔 粘土造形:『サラマンダー、マイコニド』 作者・山本翔さんロングインタビュー【第三回】

            

こんにちは、原田プリスキンです!

「Amazing Artist Collection」第5弾として、ご注目いただいております

 

 

山本翔さんによる「サラマンダー」「マイコニド」!

特製のパッケージに入ってくるのですが、この箱がすごい。

 

なんと

 

 

上に作品を乗せると、標本風ディスプレイになります。うわーっ! なんてかっこいいんだ!

 

2/10(金)21時からおこないますニコ生、ぜひご覧くださいね。

 

 

では引き続き、インタビューをお送りします。第三回は作品の発想についてです。

 

インタビュー第一回はこちら

インタビュー第二回はこちら

 

それでは、どうぞ。

※ ※ ※

 

2016年の作品「ワイバーン」。

 

原田:
今作られているもののイメージの源泉というか、意識されているものはあるんですか。

山本:
やはり実在の生物ですね。自分なりにですが、生物の本で勉強してみたり、習性や生息環境だとか考えつつ、そればかりを気にしてても面白くはないのでちょっと破綻させたり、でも一応実際にあるものを参考にしようとは思っています。

原田:
地球上に実際生息する何かがあって、それをそのまま作るのではなくひねりを入れるという。

山本:
そうですね。自分の想像のみで作らず、なるべく何か資料を参考にというのはあります。体の形状と環境や食性の関係を考えたり、収斂進化だったり。つたない知識ながらも、なるべく生物学の理屈をデザインに反映するようは心掛けています。

 

※収斂進化……複数の異なるグループの生物が、同様の生態的地位についたときに、系統に関わらず身体的特徴が似通った姿に進化する現象。哺乳類のイルカと魚類のサメが高速で遊泳するため似た形に進化した、など

原田:
だから造形に説得力があるんですね。

山本:
それと、作品には必ずコンプレックスというか、弱点を作るようにしています。どんな環境でも適応できる最強の生物なんていうのは避けています。それらを踏まえたほうが自分はスムーズにデザインできるんです。

原田:
山本さんの作品には儚さを感じますが、どうもそのあたりに秘密がありそうです。造形のプロセスとして、最初にデザイン画を描かれたりはするんですか。

山本:
一応ざっとラフを描いています。さっきの生物を参考にするという話と矛盾があるように聞こえるかもしれませんが、実は最初は大まかなフォルムのみのことが多いんです。途中段階で生物になり、それから海坊主やサラマンダーだったりとか、そういう名前になります。

原田:
あれ、名前は先にないんですね。

山本:
そうなんです。全ての作品に当てはまるわけではないんですが、最初は抽象彫刻のような、こういうフォルム、こういうラインを表現したいといった感じで。塊感だとかフォルムを先に決めて、だんだん具体的な情報を与えていくというような……うまく説明できなくて申し訳ないんですが(笑)。

原田:
先に作りたいモチーフがあるのかと思ってました。

山本:
先にフォルムやシルエットが頭に浮かんで、次の段階でそれに合うような生態環境や生物の特徴などを考えます。そこからよりキャラクターを膨らませるために、神話、妖怪、UMAなどを参考に最終的なデザインとして落とし込むといった感じでしょうか……わかりにくいですね(笑)。


原田:
いえ、プロセスとしてはわかります。もともと幻獣がお好きなんですか?

山本:
もちろん興味はありますし、好きです。言い伝えられてきた歴史とかも好きですね。

 

2016年の作品「リヴァイアサン」。フォルムが良い!


原田:
そういったプロセスを踏まず、いきなり粘土をこねはじめることはないんですか。

山本:
ある程度形は考えた上で作っています。途中で変更したりすることもかなりありますけど。

 


原田:
今回の作品についてお伺いしたいのですが、マイコニドはどのようにしてできあがったんですか?

山本:
これもフォルムですね。これは確か横から見た形を最初に考えていて。途中段階では実はパワードスーツになりかけてました。丸っこい、こういうラインのものに。

原田:
パワードスーツ……?

山本:
そういう感じのものを想像してましたね。人が入ってちょっと前傾で。もともとはキノコじゃなかったんですよね。このへん、背中の部分が確かバックパックのフォルムの名残だったりと……。

原田:
ええっ。

 


山本:
で、いろいろスケッチしていたらどこかの段階で、いつのまにかキノコに……成り行きはめちゃくちゃですが(笑)。図鑑か何かでキノコの写真を見て、こういうのが当てはまると思ったポイントがあったのかもしれません。キノコのクリーチャーというのが、カチッとはまりました。

原田:
最初にデザイン画を描かれるとのことでしたが、そういう風にしてどんどん変わっていくって……これはガラリと変わっている気がしますが(笑)、よくあることなんですか。

山本:
ほとんどの作品がこういう感じの流れです。思いついたときにスケッチを作るんですが、特に具体的なものを描こうとかは考えず、最初はまず自分の心地よいと思えるラインやシルエットを描いていって。それからパワードスーツになり、それがモンスターになりと。抽象的なものから何かを見つけ出すという作業がかなり多いと思います。

原田:
ちなみにパワードスーツっていうのは、ハインラインの「宇宙の戦士」のイラストのものですか?

山本:
スケッチ上の勝手な自分の設定ですね(笑)。勝手に自分でパワードスーツと付けただけで、人サイズのロボットというか。最新の義手とか義足のデザインとかが好きで、それに影響を受けたもっと曲面の多いものでした。

原田:
中に人が入る感じ。

山本:
一応そう考えていました。イメージ的には「マシーネンクリーガー」が近かったかもしれません。形は全然違うんですが、人が着込むタイプのパワードスーツです。どちらかと言えばラインが丸っこいので、それに近いと思います。

 


原田:
マシーネンクリーガーがキノコに(笑)。スケッチ上でラインを整えていくうちに、キノコが見えてきたんですね。

山本:
はい。ちょっと無茶苦茶な順序なんですが(笑)。でも大まかなフォルムはパワードスーツ時代と一緒なんです。

原田:
面白いですね。自由なんですね。

山本:
これはちょっと変換が大きかったかもしれません(笑)。

原田:
サラマンダーについても教えてください。

山本:
これは最初、重力に負けた柔らかいもののフォルムが頭にありました。柔らかいものが何か石だとかに乗ってるような、丸っこいフォルムの塊を作ろうという風に考えていました。途中で石がヨークサック(卵嚢)になり、今のデザインになりました。


乗っかっている塊は、最初は石だった。


原田:
なるほど。最終的にはどんなフォルムでも、必ず生物になるんですね。

山本:
そうですね(笑)。

 

【次回へ続きます。】

 

※ ※ ※

 

インタビュー第一回はこちら

インタビュー第二回はこちら

 

『Amazing Artist Collection Vol.5 山本翔粘土造形: サラマンダー、マイコニド』特設ページ

 

『豆魚雷のAmazing Artist Collection』特設サイト

 

山本翔 粘土造形(公式サイト)

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