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【メイキング】ビッグチャップ・スタチュー/ 灯油ポンプ、フレキパイプの刻印

            

原田プリスキンです。

ビッグチャップの頭部側面には、日本製の灯油ポンプと、イギリス製のフレキパイプが造型の一部として使用されています。

あの恐ろしい怪物に、日本製のシュコシュコする灯油ポンプが! というギャップはとても面白いので、ビッグチャップのトリビアとしてはだんとつに有名で、エイリアンマニアのあいだでは常識とされています。
 

◆灯油ポンプについて

 


これは、ビッグチャップの原型を制作している途中の写真。
赤線で囲った部分が灯油ポンプです。
 


現在の灯油ポンプはこのようにシュコシュコ部分が赤いものがほとんどですが、ビッグチャップには緑色のものが使用されました。

 

 



写真の緑色の部分がシュコシュコです。
この部分には、「COLLEY」(コーリー)というロゴマーク、JISマーク「出」「止」という文字が入っています。

このシュコシュコ部分の裏側には、「日本燃焼協会」という文字が入っています。わたるさんがこのポンプそのものを入手したことで判明しました。
「エイリアン」制作当時に流通していた灯油ポンプの情報をあたり、ついに問屋から同タイプの製品の在庫を入手したとか何とか……。さすが師匠だぜ!

そのいっぽう、2000年代に入ってからたまたまホームセンターでこの灯油ポンプに出会った人もいるとエノさんから聞きました。その強運を分けてほしい……。

ちなみに僕自身はこの灯油ポンプは未所持なのです。いつか手に入れたい。

※  ※  ※

◆頭部側面ディテールのためのデータ作成 ― 灯油ポンプ

藤本さんより、「ポンプの刻印は絶対にスタチューで再現するべき」という意見が出ました。当然僕も、もとよりその考えでした。ビッグチャップでいちばん有名なトリビア「JISマーク」を造型に取り入れないなんて、考えられません。

ヘッドのレプリカをもとに、Illustratorでデータを作ることにしました。はじめは写真を撮ってそれをトレースしようというプランでしたが、結局目コピがいちばんよいということで、ヘッドのレプリカを机の上に置き、見比べながら作成しました。

 

 


本物のモールド

 

シュコシュコ部分のロゴと、「出」「止」、そしてJISマークです。
実際の「COLLEY」マークとデータの「COLLEY」マーク、比べてみていかがでしょうか。

 


「出」「止」は見たままの形を再現しているので、言うまでもなくフォントを使用していません。(使うほどの形ではありませんし。)
 


そんな作業の中で、「出る」の真ん中の棒が普通よりも低く、上の三本が同じ高さなのがフォント好きの僕にとって印象的でした。また、カドが突き出していないのも興味深いです。

※  ※  ※

◆頭部側面ディテールのためのデータ作成 ― フレキパイプ

灯油ポンプの刻印を再現したら、フレキパイプも再現しないわけにはいきません。
 

 

赤で囲ったこの部分は、既製品のフレキパイプが埋め込まれてディテールになっています。灯油ポンプに比べるとマイナーですが、片側に四箇所、あわせて八箇所に文字が入っています。

灯油ポンプと同様、目コピでデータを作成しました。
 


このパイプ、型とП型が交互に連続し、П型部分に文字が刻印されています。文字の形はサンセリフとセリフが混在しています。

 


「MADE IN ENGLAND」はもちろん原産国表示です。「IN」と「ENGLAND」の間が妙に広いのがいい味を出していますね。

「QUINFLEX」は商品名でしょうか? メーカー名? 素材の名前? ここは未調査です。

「PAT NO ~」というのは特許番号です。判読が難しく、読む人によって頭の文字が「C」だったり「6」だったりします。僕の目には「C」でしたのでそうしました。

「TR37」は型番でしょうか? 「13/5」は仮に単位をインチとすると、40.6ミリです。これはパイプの一番細い部分とほぼ一致するので、おそらく直径を表しているのでしょう。「1 3/5」のあとの「-(ハイフン)」のあとには、一番太い部分(の部分。約56.6ミリ)の直径が入っているのではないかと思います。あくまで仮説なので、パイプそのものを所有されている方は是非ご連絡ください。

一部をピックアップしてみましょう。
 

 


「TR37」と刻印されている部分です。特に「3」の文字がわかりやすいのですが、この形の「3」のフォントはそうありません。これが表すように、ぴったり一致するフォントを見つけることができなかったので、ほとんどの文字は既存のフォントを改造して制作しました。文字のガタつきなども、できるだけ忠実に再現するよう心がけました。

そして、このIllustratorのデータを藤本さんに渡し、デジタル造型に反映、出力。
 


このようにして、パイプ周りの刻印が再現されました。

※  ※  ※

◆丸ポチ

また、このパイプに関しては、丸ポチがあるところも見逃せません。
 


これは本物のビッグチャップの写真です。

元々のパイプについているこの丸ポチは、射出成形による突き出しピンの跡です。
このピン跡はきちんと頭の両側面の真横にきているので、ギーガーはこのパイプを頭部に埋め込む際に、パイプの向きを意識していたことがうかがえます。

スタチューでは
 


この部分の再現については僕は指示しておらず、藤本さんが自分の判断で勝手にやってくれました。最高です。
 



こうして、頭部側面のディテールを詰めることができました。

ただ、ここまで語っておいて何なんですが、最終的には1/3スケールというサイズのため、フレキパイプの文字はあまり……ほぼ読めません。
でも、雰囲気や精密感はばっちりです。やってよかった。

ぜひ製品で、このニヤリポイントを確認してください。

次回へ続きます。

■エイリアン/ ビッグチャップ 1/3スケール・スタチュー ご予約はこちらから
https://mamegyorai.jp/net/main/item_detail/item_detail.aspx?item=528575

※おまけ

 


藤本さんと、ギーガーミュージアム前にて。


◆原田プリスキン


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