サイドショーの「エイリアン・スタチュー」シリーズ、第3弾。
「ニューウォーリアー」(エイリアン4)、「ドッグエイリアン」(エイリアン3)に続いて、「ビッグチャップ」(エイリアン)が遂に登場です。
コミコン会場で初お披露目となったこのビッグチャップ・スタチューなんですが、
ファーストインプレッションとしては、「来たー!やばい!衝撃!」とはならなかったのもまた事実。
「ああ、出るのね〜」くらいな感じでした。
しかし!
今回の詳細画像を見て、考えが変わりました。結構いいんじゃないの、これ!?
ビッグチャップを静的なものととらえているのは、どうも日本人特有のものであるらしいことがわかってきました。
某国内のメーカーさんは、非常に静的で、どちらかというとオブジェに近いビッグチャップの商品をリリースするにあたり、ライセンシーである20世紀FOXを相手にかなりがんばったそうです。
なんでもFOX側が言うには、「エイリアンはモンスターだ。もっと襲いかかるような、怖い造形でないといかん。」
これってすごくアメリカ的というか、バケモンはバケモンだろうという単純思考から来る発想ですよね。
まあ確かにエイリアンってバケモンなんですが、ビッグチャップの立ち位置ってちょっと違う。
ノストロモ号の乗組員は、その姿を見ただけで恐ろしさのあまり立ちすくんでしまいます。
動けなくなった相手を、悠々といただくのがビッグチャップ。
相手を敵とみなすなりギャーっと襲い掛かってくる「エイリアン2」以降のウォーリアーとはかなり性質が違います。
日本人は侘び寂びのアンテナが発達しているので、ビッグチャップを「ただのバケモンとは違う」と察知できるのではないでしょうか。
もちろん、1987年のギーガー展で展示されていたスラリと直立した美しいビッグチャップの印象もあるでしょう。
長々と書いてしまいましたが、「とりあえず今回のスタチューは、アメリカンな視点で見てみようよ」ということ。
モンスターとしてのビッグチャップを楽しんでみようじゃないかという趣向です。
そうするとどうでしょう。ここ数年の間にリリースされたビッグチャップ・スタチューの中ではかなりバランスがいいではありませんか。
ベースはギーガー調。遺棄船の入り口と、エッグチェンバーの壁が組み合わさったようなデザインです。
変にモールドを入れすぎない、腰あたりのツルリとした質感はいいですね。
ディテールはかなり良好。ケチをつけるとすると、胸部正中線の突起がちょっと自己主張しすぎかな?
簡略化されがちな、頭部横の一番太いパイプも忠実に再現されています。
口周りの腱の表現もなかなかいい感じ!
フード内が気になりますね。
全体的な塗装もかなり良さそうです。
獲物を狙う雰囲気のビッグチャップ。
前回サイドショーからリリースされたジオラマ・スタチューがかなり静的なポージングでしたから、
こういったモンスター的解釈でビッグチャップが出るのは久々と言えば久々かも。
逆に、モンスター的なビッグチャップが好きな人には「待ってました!」と言える商品なのではないでしょうか。
このビッグチャップ、近日予約受付開始します。
HPにアップされましたらこちらでも告知しますね。
さて、同じシリーズのドッグエイリアン!
こちらじは、薀蓄こねるまでもなくただ「素晴らしい」としか言いようのない完成度。
まだ予約受付に若干の枠があるようなので、お早めにどうぞ!
うーん、素晴らしい!
よろしくお願いします!
◆原田プリスキン◆